新しく始まっている着床前診断とは?

  • 投稿日:2021年2月10日
  • (最終更新:2021年6月8日)

私がこの記事を書きました!

西 俊哉

にし鍼灸整骨院 院長 兼 2児の父

西 俊哉 (にし としや)

所持資格:柔道整復師・ はり師・きゅう師

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こんにちは。

『女性とこどもにやさしい』にし鍼灸整骨院、院長の西俊哉です。

 

 

今日は、新しくはじまっている『着床前診断』という検査方法についてお話していきたいと思います。!!

 

 

欧米諸国では、積極的に取り入れられている検査方法ですが、日本では、倫理的な面から特殊な場合でしか行われてなかったのですが、学会より認可された施設が、去年から臨床研究(新しい治療法が有効かどうか調べること)という形で、施行されるようになり、日本でも、有効性が期待されています(>_<)

 

着床前診断とは?

 

着床前診断とは、体外受精で、発育した受精卵(胚盤胞)の一部の細胞を取り出して、染色体の数的異常や構造的異常などの遺伝子検査を行う技術で、この検査は、染色体異常をみつけ、染色体が原因となる着床不全や流産を防ごうという検査です!!

 

着床前診断のメリット

 

①流産率の低下が期待できる

流産の原因の一つである、胎児の染色体異常をみつけることができ、正常な胚盤胞を移植することで、流産率を下げることが期待できる。

 

②一回の移植あたりの妊娠率の向上

染色体の異常がない胚盤胞を移植することで、着床率の向上も期待できる。

また、染色体に異常がない胚盤胞がみつからなかったとしても、移植はせずに次の採卵に移ることが出来るので、時間のロスも防げる。

 

 

着床前診断のデメリット

 

①取扱いが難しい胚盤胞がある

検査する細胞は、胚盤胞の一部で、異常と診断させれても、赤ちゃんになる細胞は異常があるとは限らず、正常と異常が混ざった「モザイク胚」でも、正常な赤ちゃんが生まれたという実例もあり、赤ちゃんになる受精卵を廃棄してしまう可能性がある。

 

②胚盤胞にダメージを与えてしまう可能性がある

胚盤胞の細胞の一部を採取するため、ダメージを与えてしまい、妊娠率の低下を招いてしまう可能性がある。

 

③高額な検査代

施設によって金額は異なるようですが、胚生検1個につき検査費用約4万円、採取料が約10万円が、体外受精の費用にプラスしてかかります。

 

 

まとめ

 

今回、私なりに「着床前診断」を調べている中で、色んな先生方もおっしゃられていますが、この検査では、時間の限られた方には特に有意義な方法かなと思いますし、高度生殖器医療を何度か受けていても成果がでない、流産を繰り返している方などにも、有効なのではないかと思います。

 

ですが、一方では『命の選別』になりかねない倫理的な面も考慮して慎重にご夫婦で話し合われることが大切であるとも思います。

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