妊娠中に多い転倒動作とは?

  • 投稿日:2017年11月21日
  • (最終更新:2017年11月21日)

私がこの記事を書きました!

西 俊哉

にし鍼灸整骨院 院長 兼 2児の父

西 俊哉 (にし としや)

所持資格:柔道整復師・ はり師・きゅう師

毎日の忙しさの中で、自分の身体を大事にすることを忘れてしまっていませんか?
そんな方々のお悩みが解決し、笑顔で生活を送れるようサポートします!

先週、マタニティー整体を受けていただいている患者様から足を捻って転倒したとご連絡がありました。

病院で検査の結果、赤ちゃん、骨に異常はありませんでしたが、念のため足関節にシーネ固定をして、今週に入り当院へご来院されました。

 

妊娠中の怪我は本当にツラいです(*_*)

ただでさえ、お腹が大きくて不安定になっているのに、足関節を固定して動かせなくなったらますますバランスが崩れ、その分、身体への負担が大きくなり、様々な場所に痛みや不調が出てしまいます(;´Д`)

さらに松葉杖もお腹が当たって痛いとおっしゃる方が多いです(+o+)

 

そうならないように普段の日常生活でも十分に気を付けていただきたいのですが、最近アメリカや日本で妊婦さん2000人を対象にしたアンケートで、妊娠中に不安を感じる動作の種類を調査した結果、下記の写真①のように階段昇降や立ち上がりなどに不安を感じることが多く、歩行動作にあまり不安を感じていないという結果になりました。

_20171121_150953(写真①)

 

 

しかし、各妊娠期での転倒件数と転倒動作を調べた結果、下記の写真②のように妊娠中期、後期では圧倒的に歩行動作時での転倒が多いことが分かりました。

_20171121_150853(写真②)

 

 

 

この調査結果から、妊婦さんは階段昇降や立ち上がり、起きあがりなどの重心移動が上下方向に動く動作では不安感を感じやすいですが、歩行の重心移動は水平方向に動くため、あまり不安感を感じません。

ですが、実際に転倒件数が多い動作は歩行の際で、つまり階段昇降や立ち上がりなどの不安を感じる動作は慎重になるため転倒が少ないのに対し、不安感をあまり感じない歩行では、多くの方が注意を怠ってしまったり、思いがけない環境変化に対応できなかったりして、転倒し怪我してしまうということになります。

 

 

妊娠中は筋力の低下や重心の変化など様々な身体の変化が起こり、今まで普通に出来ていたことが出来にくくなったりします。

ですので、あまり無理はしすぎないで、なるべく日常生活では注意しながら過ごすようにして下さい。

経産婦さんでは、経験してるから大丈夫とか、上の子の世話などで身体への怠りがちです。出来る範囲でご自身のお身体も気遣ってあげて下さい。

 

 

今回怪我をなさった患者様も幸い大事には至らなかったですが、怪我した場所をかばって腰などに痛みが出ているので、引き続きマタニティー整体でお身体の調整を行い、怪我からの早期回復を目指しながらサポートさせていただきます!!

 

 

妊娠中の方は、あまり気にしすぎてもしんどくなりますが、くれぐれも歩行などの何気無い日常生活の動作にも少し注意してくださいね(*^^*)

 

 

 

《参考文献》理学療法士のためのウィメンズ・ヘルス運動療法