- 投稿日:2021年6月08日
- (最終更新:2021年6月8日)
産後に多いトラブルの一つとして尿漏れがあります。
腰痛や腱鞘炎の方がピックアップされがちですが、当院では尿漏れもご相談をいただくことが多くあります。
産後の場合は咳やくしゃみ、小走り、ジャンプなど、腹圧が上昇した時に尿が漏れる腹圧性尿失禁が多いです。
これは、妊娠中から出産によって骨盤底筋群の働きが弱っていることが原因と言われています。
☆骨盤底筋群とは
文字通り、骨盤の底にある筋肉の集まりで、子宮、膀胱、腸などの内臓器を骨盤底からハンモック状に支えている筋群です。
この骨盤底筋群は、妊娠中には赤ちゃんや羊水などで大きく重たくなった子宮を支え続け、出産時には過度に伸張されるために、産後は筋力が低下します。
そのせいで、腹圧が加わった時に意図せず尿もれが起こりやすくなるのです。
また、骨盤底筋群の筋力低下の問題だけではなく、姿勢も関係していることがあります。
⇩
図のように、骨盤中間位と言われる本来の姿勢では腹腔内の重みは骨構造によって分散されるため骨盤底筋群にかかる負担は小さくなるのですが、
骨盤が後ろに倒れるような骨盤後傾位になることで、腹腔内の重みは骨盤底筋群に対して垂直にかかるため負担が大きくなります。
産後の体力低下や筋力低下、授乳や抱っこの姿勢で骨盤後傾位になっている方は多くみられます。
尿もれがあるという方は姿勢にも注意が必要です。
これらのことから、産後の腹圧性尿失禁(尿漏れ)の場合は、姿勢改善と、骨盤底筋群のケアが必要です。
姿勢は、整体とストレッチやセルフトレーニングによって改善できます。
骨盤底筋群のケアについては、正しいトレーニングが必要です。
骨盤底筋群は見えないところにあるので初めは収縮感がわかりづらく、また、緊張が強すぎても機能低下しやすい筋なのです。
☆骨盤底筋群は適度な、緊張と弛緩がポイントになります。
骨盤底筋群のトレーニングは、産後の骨盤調整には不可欠なので当院でも行っています。
同時に、抱っこや授乳姿勢の指導も実施しています。
産後の身体と単体に捉えずに、産後の育児や生活が快適にできるように広い視点から施術や指導を行っています。
産後の尿漏れでお悩みの方は、ご相談くださいませ。
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